【車が水没・冠水したら?】大雨や台風による被害と車両保険の補償範囲・正しい脱出手順
近年、全国各地で激しさを増す線状降水帯や集中豪雨。ここ最近でも千葉県や北陸地方、青森県などで記録的な大雨による浸水・冠水被害が相次いで発生しており、大規模な水害は決して他人事ではなくなっています。
庄内地域においても、2024年夏の記録的大雨をはじめ、短時間の大雨で酒田市周辺のアンダーパスや低地が一瞬で冠水し、走行中の車が水没・動けなくなってしまうトラブルが増加しています。
「もし運転中や駐車場で車が水没してしまったら、修理代や買い替え費用はどうなるのだろう?」 「万が一、浸水して車内に閉じ込められたらどう脱出すればいいの?」
今回は、車の水災被害と「車両保険の補償範囲」、そして万が一の際の「緊急脱出手順」について詳しく解説します。
■ 水没・冠水時の緊急脱出マニュアル
万が一、走行中に水没したり冠水道路で動かなくなってしまった場合は、水圧でドアが開かなくなる前に一刻も早い脱出が必要です。
【脱出の3ステップ】
STEP 1:窓を開けて脱出 電気系統が生きていてパワーウィンドウが動くうちに窓を開け、シートベルトを外して窓から脱出します。
STEP 2:緊急脱出用ハンマーを使う 窓が開かず水圧でドアも開かない場合は、常備しておいたハンマーでサイドガラス(ドアの窓)の四隅を強く叩いて割り、脱出します。(※フロントガラスは合わせガラスのため割れません)
STEP 3:車内外の水位が同じになるのを待つ ハンマーがない場合は焦らず、車内に水が入って外との水圧差が小さくなるのを待ち、タイミングを合わせて全力でドアを押し開けて脱出します。
■ 車両保険で「水災被害」は補償される?
結論から申し上げますと、一般的な車両保険であれば、大雨や台風による水災被害は原則補償対象となります。
車両保険には主に「一般型」と「限定型(車対車+限定損害など)」の2種類がありますが、どちらのタイプにご加入の場合でも、水災(冠水・洪水)は補償範囲に含まれます。
【補償対象となる主なケース】
集中豪雨や台風により、道路が冠水して車が浸水した
河川の氾濫(洪水)によって、自宅や出先の駐車場に停めていた車が水没した
大雨による土砂崩れに巻き込まれて車が破損した
※注意点:地震による津波での水没は対象外 地震や噴火、これらによって生じた津波による車両の水没・流失は、一般的な車両保険では補償されません。これらに備える場合は「地震・噴火・津波車両全損特約」などの特別な特約が必要となります。
■ 「修理(分損)」か「買い替え(全損)」かで支払われ方が異なる
水災によるお支払額は、お車の損害状態が「分損(ぶんそん)」か「全損(ぜんそん)」かによって異なります。
1. 修理が可能な場合(分損)
マフラーやエンジンまで水が届かず、電気系統やエンジンが無事で修理によって元通りになる場合は「分損」となります。
お支払額: 実際の修理費用(※ご契約時に設定した免責金額<自己負担額>がある場合は、その金額を差し引いた額)
2. 廃車・買い替えが必要な場合(全損)
エンジンの吸気口や車内のフロア上まで浸水した場合、機械類の故障だけでなく、衛生面や匂い(シート・断熱材への汚水浸透)の問題から、多くのケースで「全損」と認定されます。
お支払額: ご契約時に設定した「車両保険金額」の全額(全損の場合、免責金額は差し引かれません)
■ 水災で車両保険を使う際の3つの注意点
① 翌年の等級は「1等級ダウン」する
他車との接触事故などで車両保険を使うと「3等級ダウン」となりますが、台風・大雨・洪水などの水災事故は「1等級ダウン」の扱いとなります。 翌年の保険料が上がり、「事故有係数適用期間」が1年加算されるため、小さな損害で修理費が安い場合は、保険を使わずに自己負担したほうがトータルで得になるケースもあります。
② 冠水道路への「無理な突入」は避ける
水深が浅く見えても、アンダーパスや窪地などの冠水路へ無理に進入して動けなくなった場合、ドライバーの過失とみなされる恐れがあります。冠水している道路には絶対に立ち入らず、遠回りをしてでも安全なルートを選択しましょう。
③ 浸水・水没した後は「絶対にエンジンをかけない」
車が水に浸かってしまった場合、キーを回したりスタートボタンを押したりしてエンジンをかけてはいけません。 エンジン内部に水が入って全壊(ハイロドロック現象)したり、電気系統がショートして火災が発生したりする大変危険な状態になります。レッカー等で移動させるまで、触らずにお待ちいただくのが安全です。
■ 万が一、車が冠水・水没してしまったら
まずは身の安全を確保する(無理に車から荷物を取ろうとせず、速やかに安全な高台へ避難してください)
エンジンはかけずにレッカーを手配する
ご加入の保険代理店へ連絡する
■ お気軽にご相談ください
「自分の自動車保険で水災が補償されているか確認したい」「万が一の際のロードサービスの手配手順を知っておきたい」など、ご加入中の保険内容についてご不明な点がございましたら、どうぞお気軽に当社までご相談ください。
【お問い合わせ・ご相談窓口】
取扱代理店:株式会社出羽石黒保険サービス
電話番号:0234-24-8234
メールアドレス:deishi8234@cap.ocn.ne.jp